2013年1月21日月曜日

パリ 2013-14 A/W メンズコレクション その3


少々疲れ気味の108pです。仕事初めからまだ2週間しか経っていない。ぐぬぬ、30代メンズは色々と不自由しますなあ。最近、一年前は緩かった仕事用のスラックスのウエストがキッツキツなんですよね。苦しい。夏に向けて絞ります。気持ちだけはある。あとはラインのゆるいボトムスが流行ることを祈るばかり。

来年の冬はどうでしょうか。2013年1月18日に行われたパリコレ3日目をご紹介します。なんとも強引なツカミですね。掴めてないか。



ANN DEMEULEMEESTER(アン・ドゥムルメステール)


ロマンティックで癒されるANN DEMEULEMEESTER(アン・ドゥムルメステール)のコレクション。

ミリタリーブーツを履いた修道士といったイメージで、黒・白・グレーのワントーン、ツートーンまたはモノトーンのみでストイックなムードですが、柔らかなレイヤードと女性的な要素が随所に見られ、優しい印象を与えてくれます。とりわけ帽子から下がるヴェールや、スキニーなパンツを長く伸びた身頃が腰で包む様はまるで女性的。

ジャンプのマンガに出てくるキャラクターのコスチュームみたいですが、アンがやってるからここまでかっこ良く仕上がってるんだと思います。個人的に、見てるだけで温かい気分になれる好きなコレクションですが、着るとなるとどうでしょう。

(画像はapparel-webより)



Maison Martin Margiela(メゾン マルタン・マルジェラ


構築的なアイテムで自らの哲学・アイデンティティを示したコレクションはMaison Martin Margiela(メゾン マルタン・マルジェラ)。良くも悪くもマルジェラです。

今回はアウトラインへのこだわり、そしてパッチワークが面白いです。もちろん、マルジェラらしいヒネリも随所に見られます。肩が落ち、ゆるやかにAラインを描くコートが美しいですね。後半に登場している超ワイドパンツは、合気道パンツと言うそうです。パリでは武道がブームなの?このワイドさ、逆に新しいですね。

(画像はapparel-webより)



GIVENCHY(ジバンシィ)


最近ではTシャツを中心としたプリントモチーフにばかり注目が集まっていた感のある、リカルド・ティッシによるGIVENCHY(ジバンシィ)。今回はそんな評価を一変させるようなコレクションとなりました。

「今回もアメリカンスポーツが継続したテーマとして見受けられるが、より洗練された表現でアプローチされている」との評。なるほど、これまでのストリートなヤンチャムードは見受けられず、大人っぽい。大人しいとも言える。イチローがメジャーに行ってからファッション変わったみたいな。

プリントは、窓のように四角く切り取られたり枠で囲まれたりしたモチーフが、胸や二の腕、あるいはお腹部分に。幾何学的につぎはぎされたものも。ダブルブレストやチェスターフィールドなどトレンドを押さえつつも、アメフトをモチーフにしたのスウェットやボマージャケットも登場。アメフトのボールの縫い目のディテールをい、ティッシのアイディアを完璧に再現した技術は圧巻です。

スキニーフィットのボトムスに混じって、ホットパンツを生足で。秋冬なのに。絶対寒い。しかも腰にジャケットを巻いているので、穿いてないように見えてしまう危険性があります。ティッシらしくゴリゴリのマッチョに似合いそうな雰囲気ですが、どうして中性的な人にも似合ってしまう懐の深いコレクションです。モデルに女性も登場していますし。ジェンダー越えです。

カラーパレットはティッシも黒・白・グレー。黒のワントーンの中にもボタン、ジップあるいは靴取り付けられたディテールに使われたシルバーがキラリと光ります。

これまでのティッシからの脱却だの5年間で最高のティッシだのジャーナリストからの評価は高いですが、果たしてこれまでのリカルド・ティッシのファンに受け入れられるでしょうか。

(画像はNOWFASHIONより)



Acne(アクネ)


この一年ほどで誰もが認めるモテブランドへと一気に駆け上がったAcne(アクネ)の13-14A/Wコレクション。

これが勢いのあるブランドの底力。トレンドを押さえつつ、綺麗にまとめげた上でアクネならではのスパイスをピリリと効かせ、どこを見てもモテる要素だらけ。欲しい!着たい!真似したい!と思わせるアイテムとスタイリングが満載です。その上、誰もが着やすく幅広く受け入れられやすそうなアイテムが多いところもすごい。「マジかっけえ」という言葉がピッタリです。

巧みなボリューム使いで生み出す美しいアウトライン、絶妙な丈のバランスで作るレイヤードスタイル。惚れ惚れします。

ただ、これもうカジュアル〜ミドルクラスのブランドじゃないよね。完全なるラグジュアリーブランドへの成長も果たしちゃった模様。ここ数シーズンで価格の上昇も目覚ましいアクネですが、13-14A/Wシーズンは更に価格が上がることでしょう。気軽に買えるブランドじゃなくなってしまった(たぶん)。そこが残念でならない。財布的に。

(画像はFASHION PRESSより)



以上、パッチワークやジェンダーフリーなどが見られたパリコレ3日目でした。


パリ 2013-14 A/W メンズコレクション その1
パリ 2013-14 A/W メンズコレクション その2
パリ 2013-14 A/W メンズコレクション その4
パリ 2013-14 A/W メンズコレクション その5

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